プレスリリース
スマートフォン出現が、PC利用に与える影響 日常では「スマホ > PC」の構造にも、それぞれの役割あり
2011年11月17日
スマートフォン出現が、PC利用に与える影響
日常では「スマホ > PC」の構造にも、それぞれの役割あり
株式会社モバイルマーケティング・ジャパン(本社:東京都港区、代表取締役社長:江尻尚平、以下モバイルマーケティング・ジャパン)はスマートフォンユーザーのみを対象に、「スマートフォン、PC、フィーチャーフォンの利用」に関する意識調査を実施しました。
今回の調査では、スマートフォンユーザーのみを対象として「スマートフォンを所持した影響で、消費者のPC接触やフィーチャーフォン接触がどのように変化したか」、「消費者にとっての各デバイスの存在意義」などについて分析しており、「スマートフォンを使って」調査したデータは非常に珍しいものとなります。
≪トピックス≫
◆スマホユーザーの約2割が「完全個人」PCを複数持ち
◆スマホと「使い分けしない派」も! PC20%、フィーチャーフォン35%
◆日常の情報ツールは「スマホ > PC」
◆PC の「大画面性&操作性」、スマホの「コミュニケーション&ゲーム利便性」
■スマホユーザーの約2割が「完全個人」PCを複数持ち
スマートフォンユーザーにスマートフォン、PC、フィーチャーフォンの所有の有無を聞いたところ、スマートフォンについては、AndroidとiPhoneともに、ちょうど半数程度で、スマートフォン市場を二分している。
ノート型パソコン、デスクトップパソコンは、約4割弱、約3割の所持率。日本人はノート型PC所持率が国際的に高いと言われるだけに、ノート型がやや優勢の市場となっている。また、グラフには出ていないが、なんとスマートフォンユーザーの約2割が「個人用」のノート型パソコンとデスクトップパソコンを兼用。少なくとも3つのネット環境デバイスを個人で所有していることになり、まさにネット環境が生活の一部として深く組み込まれていることになる。
次にスマートフォンを持ったことで、パソコンとの接触に、どのような変化があったか聞いたところ、約5割が何らかの変化があったと回答。個人用パソコンの「利用頻度の減少」、「やることの幅の減少」と続くが、「PCをほとんど使わなくなった」と回答した人も5%程度存在。スマートフォンが消費者のパソコン接触に与える影響は、やはり少なくないようだ。
【PCを所持して変わったこと】
パソコンを起動しなくなりました。ちょっとしたニュースくらいならスマートフォンの方が速いので。(34歳/女性)
調べたい事ができた時、パソコンより携帯(スマートフォン)を利用することが増えた。(30歳/女性)
パソコンより立ち上がりが早いので、検索やちょっとした調べものは、スマートフォンを使う。(45歳/女性)
手帳など持ち物が減った。空き時間が充実するようになった。(37歳/男性)
気になる事がいつでも、その場で検索出来て生活が便利になった。(50歳/男性)
PC向けサイトを出先でも閲覧出来るので、情報収集が早まり時間の節約になった。(44歳/男性)
スマホと「使い分けしない派」も! PC20%、フィーチャーフォン35%
次に、スマートフォンとパソコン(家族、同居人との共用パソコンを含む)、またはフィーチャーフォンとの使い分けについて聞いてみたところ、パソコンでは約2割が「使い分けていない」と回答。この層はスマートフォンを「持ち歩けるパソコン」としてとらえている可能性が高く、主なスマートフォン利用機能はネット接続まわりだと予測される。
また、フィーチャーフォンでは「使い分けていない」人が約35%。スマートフォンはマルチデバイスで、フィーチャーフォンの機能の幅を大きく超えるのだが、約3分の1の人がメールや通話など、フィーチャーフォンでも可能な機能を軸に、スマートフォンを利用していることになる。
日常の情報ツールは「スマホ > PC」
次に、スマートフォンとパソコンで閲覧するサイトカテゴリーを比較して見てみると、パソコンは「シ
ョッピング・オークション」、「ファイナンス」などのお金まわり関係が比較的高い結果。生活にとって重要なカテゴリーであるだけでなく、個人情報の入力や詳細情報の確認など、操作性が優れていないと面倒なカテゴリーはパソコン派が多いと言えそうだ。
一方スマートフォンは「ゲーム」、「SNS」などスマートフォン向け機能が充実しているカテゴリーはもちろんのこと、「ニュース/天気」、「地図/路線情報」など一般的な生活情報もパソコンよりも高い割合となった。
常に身に着けていられるという性質上からか、スマートフォンは既にパソコン以上に、消費者の生活での情報発信・収集ツールとして確立しつつある。
PCの「大画面性&操作性」、スマホの「コミュニケーション&ゲームの利便性」
「あなたにとってスマートフォン/パソコンはどのような存在か」という質問で、消費者が各デバイスをどのようなツールととらえているか見てみると、パソコンはスマートフォンに比較して、「ショッピングのためのツール」、「動画閲覧デバイス」という回答が多く上がった。「ショッピング」は「閲覧サイトカテゴリー」のグラフでも触れたとおり、情報入力の操作性などが関わっていると想定される。また「動画閲覧」は、言うまでもなく「大画面性」に対するパソコンの評価の高さでもある。一般の生活情報ツールとしての機能をスマートフォンに取って変わられているとはいえ、パソコンでしか実現できないメリットが消えるわけではない。
スマートフォンは「コミュニケーションツール」、「ゲームデバイス」の割合がパソコンに比較して高い傾向。スマートフォンは「通話」というフィーチャーフォンが持つ基本機能と、SNSなどネット環境で行う人との双方向性コミュニケーション機能を、非常に使いやすい形で持ち合わせており、それに対する消費者の評価も高いと言える。また、「ゲームデバイス」を選択した人は4割以上と非常に高い割合。
SNS上でのゲームだけでなく、ゲームアプリでのレジャー価値を提供するスマートフォンが、消費者のゲームとの接触のあり方を大きく変えていることに間違いはないだろう。
また、スマートフォンユーザーに有料版のゲームをしたことがあるか聞いたところ、30%近くが「課金経験あり」と回答。また、1カ月当たり平均どのくらい課金しているか聞いたところ、65%が300円未満。85%以上が500円未満と回答した。この金額内で複数のアプリを購入しているユーザーも存在することを考えると、1つあたりのアプリ購入平均金額は非常に安い。薄利多売の市場の中、「ヒットするアプリ」ではなく、「売れるアプリ」は、上記で見てきたとおり、クチコミで「プレイしてもらう」人を増やし、その後ユーザーに「面白い」体験をしてもらい、お金を払わせる仕組みと実体がなくてはならない。
【スマートフォンに対する意見】
パソコンとの連携。専門分野の簡易な製作、編集に長けている。またSNS関連のコミュニケーションツールとして最適。(42歳/男性)
本として持ち歩けるし、無料ゲームがたくさんあるし、LEDライトやクックパッドなど生活に便利なものが無料で使える。災害時などにも助かる。ただ、時々立ち上がりが遅かったり、不具合を生じるし、電池の持ちが悪い。(59歳/女性)
例えば出張でパソコン忘れてもスマートフォンがあれば何とかなるほどの高機能。電話機としては使い勝手が悪い、バッテリーの消耗が早い。(38歳/男性)
【パソコンに対する意見】
画面が大きく情報が一度に見られるし、動画がテレビみたいにスムーズに見られる。ただ、家にいる時にしか使えない。一台しかないので家族と共有しなくてはならず、自由に使えない時がある。(30歳/女性)
容量の大きいサイトが見られて、操作性が高い。立ち上げるのに時間がかかり、無線環境にないため使用する場所が限られている。(34歳/男性)
キーボードがあり、入力が早くできるため、操作しやすい。画面が大きく、広い範囲の一覧性、複数画面の閲覧が楽。データ通信単価がスマホに比べ安い。しかし、重くて持ち運びに不便。OSのアップデートが困難。(37歳/女性)
【調査概要】
○ 調査方法: インターネット調査
○ 調査対象: モバイルマーケティング・ジャパン提携調査パネル
(スマートフォンユーザーのみ抽出)
○ 調査期間: 2011年10月8~11日
○ 回答サンプル数: 902サンプル
年代 : 20 代以下13.7%、30 代38.0%、40 代34.9%、50 代以上13.3%
性別 : 女性33.5%、男性66.5%
OS : AndroidOS 51.1% iOS 48.9%
【本件についてのお問い合わせ】
株式会社モバイルマーケティング・ジャパン
TEL:03-6802-7901 / FAX:03-6802-7902 / mail:info@mobilemarketing.jp
担当:丸山、遠藤
■株式会社モバイルマーケティング・ジャパンについて
【社名】 株式会社モバイルマーケティング・ジャパン
【所在地】 東京本社:〒108-0073 東京都港区三田4-1-30 慶通ビル4F
【代表者】 代表取締役 江尻 尚平
【設立年月】 2006年8月
【事業内容】 モバイルリサーチ事業
モバイルコンサルティング事業
コンテンツプロデュース事業
【URL】 http://mobilemarketing.jp/