2009年10月アーカイブ

だいぶ前にサマーウォーズという映画とテレビで東のエデンというテレビを見て、アニメではあるが、ITやモバイル業界の未来を考える上で、試金石になる考えだとふと思った。

 
サマーウォーズでは、SNSが社会インフラとなり、個人認証をSNSのアカウントで行い、社会のすべてが利用できるシステムになった世界がベースになっている。ストーリーは、このSNSのシステムが、不正プログラムに乗っ取られ、社会・世界全体が混乱し、それを主人公が救うというお決まり(ちなみに、神話の英雄物の多くもこの流れ)であるが、コンセプト自体は未来のITを考える上で、参考になるなと考えている。
 
 
それに対して、東のエデンでは、富豪が私財をなげうって作った、数億円使い放題というノブリス携帯が12人に渡され、日本を変えることをゴールにお金を使いまくるというストーリーである。日本を変えるために、病院を中心にした社会を作るものもいれば、ミサイルで日本を攻撃し、危機感によって日本を変えようとするものもいる。主人公は、ミサイルから日本を守るため、東のエデンという携帯電話のオーギュメンテッドリアリティ(いま話題のセカイカメラと似たようなAR:Augmented Reality)とニコニコ動画を合わせたようなシステムによって、1000人のニートを使い、日本を救う。ちょっと、私の認識が間違っているかもしれないが、そんなストーリーである。
 
現在の世界では、携帯は個人認証の仕組みを持ち、それをSNSが活用するようになっている。各SNSでも、PCよりも携帯でのアクセスが増えている。PCでは、個人認証することは無理だが、携帯では可能になっている。サマーウォーズのように、信号機や原発のシステムがネット接続することは現実にはないのだが、今後携帯を個人認証に使い、便利な世界が広がっていくのは確かではないだろうか。
 
東のエデンでは、個人の集合知が、携帯電話のオーギュメンテッドリアリティ的ユーザーインターフェースによって、共有される。現実の携帯電話のニコ動を見ていても、知識共有が出来ているとは到底思えないが、今後、インターフェースの考え方を発展させていくことによって、うまく共有知ができる世界が生まれてくるのではないかと思う。
 
アニメから、発想が生まれるのかもしれないなと思ったこの頃である。