2008年7月アーカイブ

200807221519000.jpgのサムネール画像携帯電話関係で最大の展示会であるワイヤレスジャパンに行ってきた。昨年度は行かなかったので、2年ぶりになるのだが、お台場のビッグサイトについて、まずびっくり。あまりにも人が少ないのだ。初日だったということもあるのだろうが、それにしても少ない。中に入ってみると、あきらかに使用するホール数も少なくなっている。携帯メーカーにいたので、ワイヤレスジャパンはかならず行っていたものだが、ものすごい混みようだったものである。それが、今年は2ホールのみの使用で、ソフトバンクモバイルもブース出展をしていない。明らかに出展社数も減っている。

さらに、展示を回って感じたのは、もう携帯電話市場(ハードウェア)は成熟商品になってしまったということである。端的にいうと、新しいものはほとんど見ることができなかった。iPhone 3Gの展示が無かったというのもあるが、各社展示している最新携帯も、ほとんど新しさが無いものばかりであった。印象的だったのが、日本メーカーも、携帯のハードというよりも、ソフトで差別化をしようという動きが目立つことだった。

200807221627000.jpg逆に目立ったのが、SamusungやHuaweiといった海外メーカーが、ドコモやKDDIといったキャリアのブースと同じぐらいのサイズのブースを出展していた。200807221628000.jpgグローバルでシェアを広げている韓国、中国メーカーである。日本の携帯メーカーが数年前は相手にもしていなかった企業が、グローバル市場でサバイブし、シェアを拡大しているのだ。

日本の携帯電話のすごさは、極端に進んだハードとi-modeのような垂直統合されたサービス提供であったとも言える。日本の携帯電話市場では、ハードウェアで差別化し、新しい携帯を売ることが伝統的に行われてきた。たとえば、今年はカメラが100万画素から200万画素になりました、とか、液晶がQVGAがVGAになりました、とか、ワンセグとかFelicaが付きました、という売り方で、販売合戦を繰り広げてきた。技術の成熟化でハードウェアで差別化するということができなくなってしまったということが言えるだろう。また、消費者が求めていることと違ってきたとも言えるのではないかと思っている。

iPhone 3Gは、ハードウェア的にはまったく新しいことが無い。液晶も、カメラもひと世代前、タッチパネルも新しいものでもない、CPUなども特に早いものでもない。しかし、組み合わせの魅力で、ある特定のセグメントの消費者には、非常にニーズを満たす商品にまとめ上げているといえるだろう。

携帯のハードウェアは、もうすでに成熟商品といえるだろう。今後は、割賦販売方式になり、買い替えサイクルが2年を超えるようになってくる。すると、販売台数も大きく減ってくる。日本の携帯メーカーはグローバル化がまったくできていないので、生き残るのは相当難しくなることが予想できる。おそらく、来年のワイヤレスジャパンに日本メーカーで出展するのは1,2社になるだろう。

そんなハードウェアの終焉を時代を感じてしまったイベントであった。

自転車8耐.JPG最近、メタボ対策もあり、通勤を自転車を使ってしている。
自転車は、初心者用ではありながらも、ロードレーサーと呼ばれる、ドロップハンドルに細いタイヤがついているものに乗っている。

顧客先の企業で、筑波8時間耐久レースに出るので、チームに参加してくれ、と若干強引に誘われ、いい機会かなと思い、参加することになった。参加した「筑波夏の8耐レース」とは、筑波サーキットを、延々と4,5名のチームで、8時間走り続けるというレースである。

朝打ち合わせが入ってしまったので、4時間ほど遅れて会場に到着。そこから、迷惑かけたことを挽回するためになんとかがんばる。しかも、最後にはアンカーを任せてもらい、最後の30分を走らせてもらう。最後だけにきついが、大役だけに頑張った。最終的には、合計17周、約35km走った。夜7時のゴールは感動的だった。

まだまだ鍛えないとダメだなと思い知らされながらも、楽しい経験となった。

ドコモ収益.jpg最近調べて改めておどろいたことがある。NTTドコモの2008年3月期決算を見てみると、売上高にあたる営業収益が年間4.7兆円もあるのである。その中で、無線通信関係が4.2兆円、パケット代だけでも1.4兆円であった。新規加入数の報道などではドコモ劣勢がよく言われているが、これだけの収益基盤を持っていれば、数万人少なくなろうが、あまり関係無いことがわかる。実際、2007年3月期と2008年3月期を比べても、売上が約1500億円減っているものの、純利益は増えているのである。

これに比べてMCFが発表している「モバイルコンテンツ関連市場について市場規模調査」によると、2007年に販売されたモバイルコンテンツは4233億円である。これが多いか少ないかは人によるところではあるが、ドコモの売上から見ると、小さいものに見えてしまうのは確かである。

これは、プラットフォームビジネスの強さだなとつくづく思う。モバイルコンテンツを販売している企業は数千社ある。それらを足し合わせても、ドコモのパケット代収入の約30%の市場規模しかないのである。

現在、モバイルコンテンツ販売する企業を支援する仕事を多く行っているが、もっと市場規模を大きくする手伝いをしていきたいと思っている。

マックかざしてクーポン.jpg私は、マックで仕事することも多いので、マックのクーポンサイトは、前からよく利用している。マクドナルドで運営しているケータイサイト「とくするケータイサイト」の登録数がすごいことは最近やっと気づかれるようになってきました。マクドナルドの公式発表では、500万人を越えており、一部の情報では1000万人を越えたという情報もあります(リンク)。あまりしられてないですが、モバゲータウンの次に大きいぐらいの規模の会員数サイトなのです。

つい、7月1日から、新しく「かざすクーポン」というサービスが始まりました。「かざすクーポン」は、「おさいふケータイ」の機能を使って、ケータイで選んだクーポンをマックのレジでかざすだけで、クーポンを利用できるというものです。具体的には、Javaアプリからクーポンを選択し、クーポン情報などをFelicaのメモリ領域に書き込み、レジのリーダーで読み出しているようです。実際にやってみると、非常にスムーズにやれるようなインターフェースになっています。しかも、うまくクーポンがレジに読み込まれると、あのマックの「チャラチャチャー」とマックのCMジングルが流れるようになっています。

すごいなーと知り合いの人に話をしていたら、実はその会社が「かざすクーポン」を開発したと聞き、びっくりでした。こうやって、使いやすいサービスがどんどん生まれれば、ケータイももっと生きるのにな、とつくづく思いました。

サーフィンP7060336.jpg昔からサーフィンという言葉にあこがれがあった。だけど、なかなか実際にやることはなかった。そして、少し前に読んだ『社員にサーフィンに行かせよう』(イヴォン・シュイナード、東洋経済新報社)で、ぐぐっときてしまった。サーフィンにはいつかチャレンジしようと決めていた。

サーフィンというと、難しいイメージが私の中にあった。数年やってもなかなかうまくならないという話をよく聞いていたからだ。取引先の人でツアーでサーフィンをやっているという人がいたので、ツアーに同行させてもらうお願いした。ツアーには、送迎、道具一式レンタル、レッスンがついているということで、それは便利と参加することにした。

柏駅からライトバンで出発、海に着き、ドキドキしながら、ウェットスーツを着て、簡単な説明を受ける。いよいよ、海に入る。最初は、コーチに押してもらい、ボディボードのように、波に乗る感覚を覚える。3回ほどやり、ついに立ってみましょう、ということになった。立ってと言われた瞬間立ってみる。立てた、ちょっと、実感が無いまま、なんだか最初で立ててしまったようだ。なかなか立てないという話をいろんな人から聞いていただけに自分でもびっくりだ。

バランス感覚は、スノーボードと似ているのがよかったのかもしれない。スノーボードは、16年ほどやっているのが、それが役だったようだ。それから、コーチに押してもらいながら、さすがに全部立てるわけではないが、50%ぐらいの確率で立てるようになった。

そこから、自分だけで乗る練習をする。波の見方などわからないので、どの波に乗ればいいのかわからない。そこから、どつぼにはまったように波に乗れなくなった。パドリングする肩の筋力と、立ち上がるふとももの筋肉に限界が来る。なんだか、乗れないのに、くやしくなってきて、最後の一本立てるまでがんばってしまった。

次の日はさすがに筋肉痛で動けなかった。ずっと、やりたかっただけに、チャレンジはしてみるものだなーと思う体験だった。いつかは、自由に波に乗れるようになりたいと真剣に思う。


7月3日に下記プレスリリースを公開しました。


携帯ユーザーのパソコン利用スタイル調査~携帯アクティブユーザーの約5割はケータイのみでインターネットを利用~


 約48%が携帯だけでインターネットをしているという、調査側でもおどろきの結果でした。我々(といってもパートタイムで働いてくれているSさんと私の二人)の中でも、割合が高すぎるのではないかと議論になりました。弊社のパネル会員約3500人は、携帯サイトに広告を出して募集していますので、モバイルサイトをかなり使いこなしている層です。そのため、ケータイのアクティブユーザーへの調査という表現にしました。人数的にも、母集団の偏りがあるのはしょうがない部分はあります。ただ、ここで重要なのは、こういったモバイル中心に生活している層が着実に生まれつつあるということです。

 パソコンインターネットが中心であるIT業界(モバイル関連以外)の人にお話するとなかなか理解されない部分がありますが、パソコン中心で生活している層もあれば、モバイル中心で生活している層もいるということなのです。

 我々の意義としては、モバイル中心生活者が増えつつあるということをアピールしていくことだと思っています。そして、今後、企業側としては、彼・彼女たちとのコミュニケーションをどうとっていくべきかが重要になってきます。その層の特徴・ライフスタイル・コミュニケーションスタイルを深く掘り下げ、コミュニケーション方法をわれわれが解明していくことが、われわれの使命なのかなと考えています。

 パソコンインターネットでのリサーチも、10年前は疑わしいものとして扱われていたのが、今では他の調査方法が淘汰しつつあります。モバイルでのリサーチも今後主流の調査方法になっていくのではないかと考えています。今後も株式会社MobileMarketing.JPは、モバイル中心生活者を明らかにする調査をやっていこうと考えています。

 私は、ここ数年Willcomのスマートフォン(W-ZERO3シリーズ)を持ち続けている。PHSだが電波カバー率も都内では困ったことが無く、スライド式QWERTYキーボードが付いていたり、Outlookのシンクロや月額が安いなど、いろいろ総合していくと、コストパフォーマンスが良いからである。あまり言われていないことなのだが、PHSは、音声品質が携帯に比べて良い(音声通話のビットレートが高い)。ビジネス携帯としては、悪くない選択だと思っている。OSもマイクロソフトの携帯/PDA用OSを積んでいるので、Officeファイルを普通に読めたりするのも、捨てがたい。

GR Digital 021.JPG WillcomのW-ZERO3シリーズは、毎年6月前後に発売される。今年もその時期が来た。「WILLCOM 03」(WS020SH)という機種である。当然のように機種変し、届いた実機にさわってみると、前の機種に比べると、大きさ、重さともにかなり改善している。ほとんど携帯電話と変わりがない大きさとデザインになっている。機能的には、ワンセグテレビが搭載され、Bluetoothという近距離無線機能が入った。そして、今回一番変わった点は、表面がすべてタッチパネルになり、表面のボタンがまったく無くなったこと。そして、ボタンの変わりに、携帯にあるような操作ボタンがバックライトのような形で点灯し、操作ができるようになるのだ。しかも、十時キー+ソフトキーパターンと10キーパターンが切り替えられるようになっているのだ。ボタンに触れると軽く揺れるフォースフィードバック機能がついている。インターフェースデザインとしては、革新的である。仕組み的にはどうなっているのだろう~と考えこんでしまう。表面には何も無いが、このシリーズのウリであるQWERTYキーボードがスライドさせると出てくるのは変わりがない。

GR Digital 024.JPG ただ、この操作系がタッチパネルになったのはわりと困りものである。省電力モードで携帯の画面が消えてしまうと操作ボタンも消えてしまうので、毎回使おうとすると、画面表示キーを押さなければいけない。それから、これはどうしようもないのだが、Willcomの通信速度が遅すぎる。ブラウザを立ち上げると、ネットにつながるのが遅い、加えて、通信網が遅いので3G携帯とは比較できないぐらい不便である。それ以外は、液晶も明るくなっているし、液晶が大きいので、ワンセグも粗が目立つぐらい大きく表示される。W-ZERO3を使い続けている人は、Willcom03はわりとオススメできる。

GR Digital 029.JPG Willcomの歴代のスマートフォンシリーズのものづくりは面白いと感じている。初代の「W-ZERO3」(WS003SH)が2005年11月に発売されてから、「W-ZERO3[es]」 「Advanced W-ZERO3[es]」、そして今回の「Willcom 03」と着実に小型化と機能アップをしてきている。携帯電話では、通常、開発サイクルが1年でプロジェクトが何個か並行に動いて半年に一回にリリースサイクルを作っているのだが、W-ZERO3シリーズでは1年に一回のリリースサイクルで、わりと余裕があるのだろうか、毎回チャレンジした内容をかならず入れてきている。今回はフルフラットデザインや操作ボタンがチャレンジングである。ソフト的にも、マイクロソフトのPocket PC系のOSを使っているため、いろいろできないことが多いのを、自分たちでソフト開発をして、ユーザーに使いやすいように努力している。今回も着実に使いやすくなっていると思う。販売台数的にも、スマートフォンとしては多い、数十万台を安定的に売っていることもユーザーがロイヤルカスタマー化しているということではないだろうか。

 万人に勧められるものではないが、ガジェット好きにはWillcomのスマートフォンシリーズはたまらないですね。