2010年9月アーカイブ

「ソーシャルメディア・マーケティング」という言葉がいろいろなところで耳に入るようになりました。世間一般では、Twitterを使ったマーケティング(主にプロモーション)を指しているようです。

「ソーシャルメディア」を広く考えてみたいと思います。まず、ソーシャルメディアという定義が問題になります。wikipediaによると、以下のように書かれています。

ソーシャルメディアは、インターネットやウェブに基づく技術を用いて、 ブログやtwitterのつぶやきのような一方方向の独り言を多くの人々に伝えることによって、 多数の人々が参加する双方向的な会話へと作り替える。 ソーシャルメディアは知識や情報を大衆化し、大衆をコンテンツ消費者側からコンテンツ生産者の側に変える。 商業的なソーシャルメディアとは、UGC (ユーザ生成コンテンツ; user-generated content)や CGM (消費者生成メディア; consumer-generated media) を指す。
Wikipedia,「ソーシャルメディア」)

この定義ですと、あらゆる CGMサイトが入ってしまうので、ここは、ソーシャル要素の強いメディアとしてみましょう。すると、twitterだけではなく、MixiやモバゲータウンやGree、Ustream、Youtubeなどが入ります。

いわゆるSNSでは、ソーシャルグラフという言葉でソーシャル要素が語られているようです。モバ研で行われたパネルディスカッションでは、Mixiの方がリアルソーシャルグラフを重視し、モバゲーの方がバーチャルソーシャルグラフを重視しているとの発言が印象的でした。ソーシャルグラフとは、人と人とのつながり・関係性をマップにしたもの指しますが、一般的には、コミュニティ内の関係性の特性をさして語られることが多いようです。

Twitterも現状リアルソーシャルグラフの強い面はありますが、芸能人や政治家などが多く発言の場として利用するばど、バーチャルソーシャルグラフとしての要素も強く持っています。

ソーシャルグラフ特性とオープンかクローズドか(ここでは単純に登録無しでもUGCを閲覧はできるという意味で)で分類してみると、以下のように分かれます。

1.クローズド・リアル志向
Mixi, Facebook, linkedIn

2.クローズド・バーチャル志向
モバゲータウン、 Gree

3.オープン・リアル&バーチャル志向
Twitter

実際には、キレイにこのように分けられる訳ではありませんが、誰とでも緩くつながれるTwitterのフレキシブルなアーキテクチャがリアル・バーチャルの制限をつけずに広がっているところに、強さがあることがわかります。

ただ、SNS各社もオープンソーシャルを活用し、オープン・アーキテクチャに移行しつつあり、どうソーシャルグラフを取り込むかが、今後のソーシャルメディアを考える上でのカギになるのではないでしょうか。

【メモ】こんな議論に興味のある方は、モバイル・IT研究会ではこのようなテーマのディスカッションを毎月行っています。詳しくは、こちら

(江尻@モバイルマーケティング・ジャパン

モバイルマーケティング・ジャパン代表取締役の江尻です。

ゲーム業界最大のイベントである東京ゲームショウ(TGS) 2010で、
今回iPhoneの存在が大きくなってきたことに驚かされました。
東京ゲームショーは、ゲーム業界最大のイベントであり、
ゲーム機向けのビッグタイトルの発表が目白押しになるイベントです。

そのゲームショウで、去年と変わったのは、携帯電話キャリアが参加を取りやめ携帯電話関連の展示が少なくなったことと、iPhone展示会場ができたことです。

会場のステージでは「I love iPhone」というイベントが開催され、カプコン、ハドソン、バンダイナムコゲームズ、タイトーなどといった大手のメーカーが取り組みについて発表をしました。その会場には、去年の同様のイベントと比べると約3倍の聴衆が集まり、興味の高さを感じました。

これは、既存の携帯電話(最近、業界ではガラパゴス携帯を略し、ガラケーと呼ばれていますが)が成熟市場となり、そのゲームコンテンツ市場も成熟してしまったことと、既存の携帯電話よりも画面が大きく、自由度が高いiPhone・iPad・Xperiaなどのスマートフォンの登場により、高付加価値型のゲーム市場が生まれつつあるからです。

スマートフォンという新しいプラットフォームによって、ゲームに関わらず、様々な業界が今後影響を受けてくるのではないかと考えています。
マーケティングの分野では、そんな動きをリードしてきたいなと考えています。

モバイルマーケティング・ジャパン江尻)

5年目の活動第一弾として、次の5年間の計画を社内でまとめました。5カ年計画では、弊社がいままで進めてきた調査・制作・プロモーションの一貫した活動にする戦略的マーケティング・デザインをさらに広めてまいります。その計画を実行していくため、社名を「株式会社モバイルマーケティング・ジャパン」に変更しました。

社名には、日本において新しいマーケティングを発信していくんだ、メッセージが込められています。また、日本で進化するモバイルを中心としたマーケティング手法を世界に広めていくんだというメッセージも込められています。

5年目の活動として、様々な新しい取り組みをしてまいりますので、なにとぞ引き続きのご愛顧お願い申し上げます。

株式会社モバイルマーケティング・ジャパン
代表取締役 江尻 尚平