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タンゴ!!

アルゼンチンといえば、タンゴとはよく聞く。しかし、タンゴとはどういうものか、音楽をさすのか、ダンスをさすのかも知らない。では、実際に見に行って見なければと、タンゴツアーに申し込む(ブエノスアイレスは治安がよくないので、ツアーでないと危ないとのこと)。レセプションの気のいいおじさんが「Senor Tango」が絶対にいいからと勧めるので、そこに決める。まあ、せまいバーのようなところで、音楽とダンスという感じなのかなと想像をふくらめながら、送迎バスに乗る。「Senor Tango」に着く。入っていくと、3階建ての劇場のような建物であった。1階と2階では、食事つきの客がボリュームのあるステーキなどを食べている。席は3階のステージ正面のイスだけの席。ステージは1階にあるので、覗き込むように見る。

暗くなり、スモークが出る。始まった。すごい。アルゼンチンの歴史が劇のように展開される。オリンピックの開会式のようなオープニング。原住民とヨーロッパ移民の戦い、発展する。「アルゼンチンはラテン版のアメリカなのかな」と考えさせられる。そして、バンドの登場、1900年代初頭のよき時代的イメージの歌とダンスがステージに展開する。ステージの舞台装置も本格的で、ステージの中央がせりあがったり、ワイヤーアクションの人が上から降りてきたりと、こちらがはらはらするぐらいダイナミック。そして、タンゴのダンスが始まる。男女のペアでからみあいながらも、ものすごい速さでステップを踏んでいく。まるで、カンフー映画並みの動きである。どう動いているのかは素人にはまったくわからないが、とにかくすごい。昔見た「Shall we dance」とは別次元のダンスであった。何組ものカップルが登場。最後には背の高いきれいなダンサーが大きくやわらかいダンスで魅せる。そして、渋く恰幅のよい男性歌手が登場。大きく太い声で歌う。

「最後にタンゴの神様エルネスト・フランコが来てくれました」と思われるアナウンスで、バンドが急にベテランに変わり、エルネストがアコーディオンを弾く。タンゴ音楽では、アコーディオンが主役のようである。そして、ベテランの音楽とともにフィナーレへ。あの渋い歌手が「今ここには世界中の人が集まっています。世界平和を目指しましょう」ともりあげる。ダンサーも全員ステージに出てきて、ステージのテンションは最高潮に。そして、アルゼンチンカラーの布がステージに広がり、フィナーレとなる。

タンゴというよりもショーであり、最後には少し涙ぐむぐらい、楽しむことができた。ブエノスアイレスに行った際には(あまり行かないと思うが)「Senor Tango」お勧めです。

「Senor Tango」を独断で採点:
すごい度:★★★
面白い度:★★★