最近のブログ記事

私のカメラ「ハッセルブラッド503cx」

今年の正月、思い切って、カメラを買った。このカメラは、ハッセルブラッド503cxというもので、1.5キロもの重さがある。10年ほど前の製造された中古のカメラなのだが、15万もした。

このカメラの最初のモデルは、60年近くも前に発売され、その設計はこのモデルもほとんど変わっていないという、化石のようなカメラである。このカメラはブローニーと呼ばれる大型のフィルムを使い、一枚の写真のネガは、6cmX6cmもの大きさがあり、普通のフィルムの4倍ほどの面積がある。それだけに、写真がとにかくきれい。レンズも、普通の一眼レフと比べてもかなり巨大である。大きなフィルムには大きなレンズが必要なのだ。レンズは、のモノを使っており、コントラストが強く出るため(ニコンに比べて)、写真の発色がきれいなのだ。

レンズも標準のもの(80mm)は、個人的に使いづらく、広角(60mm)を購入した。このレンズも中古で15万である。30万ものこのセットに投資してしまった。まあ、新品で買ったとすると50万円以上するものであり、ずっと使い続けられるものなので、良い投資だったのではないかと思うようにしている。

デザインは、クロームメッキと革張りの外見が非常にかっこいい。飾るためだけに買うひともいるとのことだ。また、ボディとファインダー、フィルムケースを組み替えることができるようになっており、ガジェット的なデザインもたまらない。

このカメラ、50年前の設計だけはあり、フルマニュアルのカメラである。しかも、露出計さえも付いていない。カメラでは、写真の明るさは光の量によって決まるため、露出は非常に重要である。よく、写真で暗すぎたり、明るすぎてあまり写っていなかったり、ということがあると思う。これは、露出が間違っていたため、起きるのである。現代のカメラにはこの露出計というものは当たり前のように入っていて自動で露出を決めてくれるのだが、このカメラには、内蔵されていない。そのため、露出計を別に用意しなければ、いけないのだ。露出計というもので、光の量を量り、シャッタースピードと絞りを決めるのである。また、ピントもファインダーに内蔵された拡大鏡で確認しながら、あわせなければいけないため、一枚の写真を撮るのに、1分以上かかってしまう。すぐ動いてしまうものを撮るのは至難のわざである。しかし、きっちり撮ることができると、非常にきれいな写真が撮ることができる。

そう、南米旅行の際には、このカメラを担いでいったのである。あまりの重さと、盗まれないかと心配したことで、かなりの重荷になっていたカメラであったが、帰ってきてみると、思ったよりよく撮れていて、持って行ってよかった。

いつかは使いこなして、個展をするのが夢である。