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WILLCOM D4がついに発表

ここ数年は、私はWillcomをメインで使ってきました。それは、W-ZERO3という、PHSを融合したPDA(パーソナルデジタルアシスタント)端末として、非常に便利だったからであり、かつ音声通話が高品質で安価であったからです。

ちょうど一年ほど前に発売された、W-Zero3 Advanced esでは、PDAとPHSをくっつけ、携帯電話として、違和感ないサイズにコンパクトにしたのは革命的でした。

そして、Willcomから噂はずっとされていたパソコンとPHSをくっつけた端末「Willcom D4」が発表された。この端末は、Intelの新しいモバイルCPUのAtomという低消費電力CPUを使っているため、500g以下で少し前のパソコンと同じ性能を有するものです。

よくモバイル関係の人と話すとき、携帯がパソコンに近づいていくのか、パソコンが携帯に近づいていくのか、という話になります。携帯がパソコンに近づいていったのが、いわゆるスマートフォンと呼ばれる分野の携帯端末です。WillcomのW-ZERO3やHTC X01HT/X02HTなどのWindows MobileをOSとして採用したものが現在主流になっています。もともとOSがPDA向けのものですので、PDAと携帯電話をくっつけた機能をもっています。

余談ですが、ノキアにいたときにスマートフォンという言葉を2004年ぐらいにノキアのハイエンド携帯電話の一部を指す言葉として使ったことがあり、言葉の普及に少しだけ貢献できたのかな・・・と個人的には思っているのですが、スマートフォンという言葉も最近普通に使われるようになってきました。http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0408/26/news041.html

スマートフォン以外の携帯電話も、スマートフォン的な機能(フルブラウザやメールクライアント)が搭載されるようになってきているのもあり、携帯電話全体として、パソコンの機能を取り込もうという動きもあります。「携帯のパソコン化」といったような言葉をキーワードとして指摘される方も多いところです。

これに対して、パソコンから携帯電話方向に近づいていく流れがあります。1例では、ソニーのType UやOQOなどの超小型パソコンが上げられます。Willcom D4もこの流れを、PHS機能を取り込むことによって、より進めた商品です。

これらの流れのどっちが主流になるのかという話なのですが、パソコンはWindowsとインテルの半導体のプラットフォームを中心として、ある程度の大きさのQWERTYキーボードとある程度大きい液晶がついているノートパソコンが一番便利な形として主流になってきています。このプラットフォームに主流がある限りはこの形はおそらく変わらないと思います。そういった背景から、AppleのMacBook Airのような薄型化がトレンドになってきているのだと思います。そこで、携帯電話はまだプラットフォームが固まっていない状況にあります。そのため、今後いろいろなプラットフォームが出てきているため、まだまだどこが標準になっていくかというのは面白い議論なのです。全体的なパソコン化の動きというのはおそらく変わらないと思いますが、「携帯」する機器であるということから、液晶サイズやボタンなどインターフェースに使える面積が少ないため、少しづつ進んでいくのだと考えています。

AppleのiPhoneは、そういったところをブレークスルーする可能性もあり、面白い存在でもあります。

だいぶ脇道にそれましたが、Willcom D4はおそらくとにかく小さいパソコンを使ってみたいというマニアが使うだけに終わると予測できます。といっておきながら、マニアックな私は買ってしまいそうな気がしまいますが・・・(笑)。


モバイルな社長のモバイル最前線