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「iPhone 対 Android」では捉えられない、Androidの可能性

1月のモバ研では、G-Clueの佐々木さんに来てご講演いただいた。モバイル業界では、携帯電話用OSとして、iPhone vs Androidの構図で見られることが多く、どちらのプラットフォームに乗っていくべきかという議論が多くされている。佐々木さんの講演を聴いて、そのあといろいろ考えていくと、「iPhone 対 Android」という見方は短絡的ではないかと思っている。

iPhoneが登場し、そのUI(User Interface)やその後増えたソフトなどによって、世界では2千万台以上売れているといわれ、そのApp Storeの仕組みとともに、世界中でアプリ配信ビジネスを展開できるようなプラットフォームに成長している。グローバルな携帯電話が売れない日本において、数百万台売れているといわれ、初めての日本に浸透できたグローバル携帯となった。

それに対して、Androidは、Googleが買収して手に入れた携帯向けプラットフォームであるが、iPhoneほどは成功していない。

ここまで見ると、iPhoneの圧倒的な勝利ではないかと思われると思う。しかし、Androidはメーカーに縛られないオープンソースの携帯電話OSである。iPhone OSを搭載したAppleにしか作ることができないが、Androidはどんな企業でも無料で搭載することができる。Android 2.0/2.1世代になって、ほぼiPhoneと同等な機能を持つようになってきてもいる。

AndroidはLinuxというOSをベースにJavaであらゆる機能を実現している。これが意味するのは、携帯電話だけではなく、様々な組込商品などでも動くということである。デジタルフォトフレームやテレビ、カーナビなどにも今後組み込まれてくるだろうと予測される。

この競争は、iPhone対Xperiaといった、ある意味ハードの競争だと思われているが、様々な商品に組み込まれてくるAndroidとiPhone/iPadなどAppleの魅力的な商品に組み込まれてくるiPhone OS間での、ソフトウェアの競争になるのかもしれない。