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「ハゲタカ」を読む

ドラマで少し見ていた「ハゲタカ」の原作小説を本屋で見かけて、読んでみたくなった。で、「ハゲタカ」(真山仁、講談社文庫)読んでみたのだが、ドラマとは内容がかなり異なっていて、めちゃめちゃ面白い。バブル後の日本の金融史をベースに書かれていて、かなり内容がリアル。三葉銀行(のちUTB)やゴールドバーグ・コールズなどのあきらかに予想の付く企業が入り乱れて、バブル後の日本金融のおいしいところを取ろうと、ストーリーが展開する。

主人公的な鷲頭(米国のファンド)の日本トップは、理論・脅し・籠絡など交渉術のあらゆる手段を使って、債権や企業を割安に買い付けていく姿は、悪役的ポジションにありながら、かっこいい。情報を集め、戦略を立て、交渉に入る前にはすでに勝ちポジションにかならずいるという姿はすごい。

NHKのドラマは善悪の2極での戦いだったが、小説の方は、善悪論に収まらない展開が面白い。そして、最後に鷲津の本当の意図が明らかになるという、オチも感動だった。資本の怖さが良く理解できる作品だと思います。ビジネスに関わる方には、ぜひオススメです。


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